「読書の心得」第4回気になる言葉を心に残しながら読む
テレビ・ラジオ
2009年 5月 1日
今週は、シリーズ「読書の心得」の第4回、
「気になる言葉を心に残しながら読む」
をテーマとして話します。
前回、「知識を学ぶ読書」の第3の心得は、
「物語を考えながら読む」ということであると
述べました。
では、物語を考えるためには、何が求められるのか。
それが、第4の心得、
「気になる言葉を心に残しながら読む」
です。
では、なぜ、「気になる言葉」を心に残しながら読むことが
大切なのか。
それは、「気になる言葉」に巡り会う瞬間とは、
我々の「深層意識」が、
何か大切なことを教えてくれている瞬間だからです。
そして、優れた「物語」とは、実は、
「表面意識」で考えて生まれるのではなく、
「深層意識」から自然に生まれてくるものだからです。
それゆえ、読書において巡り会った
「気になる言葉」を心に残していくならば、
それらの言葉同士が、心の奥深くで、互いに結びつき、
刺激しあい、様々な化学反応を起こし、
ときに、ひとつの「物語」を生み出すのです。
言葉を換えれば、
知的創造とは、「無意識のマネジメント」である。
そのことを意味しています。
そして、読書とは、実は、
その「無意識のマネジメント」を行うための
優れた技法でもあるのです。
この第4回では、そのことについて、
話をします。
『読書の心得』全15回は、
CDでお聴きいただけます。