「読書の心得」第11回感得を心がけて本を読む
テレビ・ラジオ
2009年 7月 3日
今週は、シリーズ「読書の心得」の第11回、
「感得を心がけて本を読む」
をテーマとして話します。
「智恵を掴む読書」の第4の心得は、
「感得を心がけて本を読む」ことです。
では、「感得」とは、何か。
それは、感動、感嘆、感銘、感服、共感など
心が大きく動く体験を大切にしながら、
何かを学ぶことです。
では、なぜ、この「感得」が大切なのか。
なぜなら、我々が本当に「智恵」を掴んだ瞬間には、
必ず、心が大きく動くからです。
逆に、大切な「智恵の言葉」を聞いたとき
それを、深い「智恵」として掴むことをせず、
単なる「知識」として学んでしまう人がいます。
そうした人に共通の傾向は、
どれほど大切な「智恵の言葉」を聞いても、
決して感得せず、妙に冷静に聞き、
頭で理解しただけで、分かったつもりになる、
という傾向です。
逆に、感得を心がけている人は、
「智恵の言葉」を聞いたとき、それが自身の過去の体験と共鳴し、
心が大きく動き、その智恵を掴んでいきます。
そして、そういう人は、
読書を通じて学んだ「智恵の言葉」を、
自分の心の中で鳴り響く言葉として抱き続け、
その智恵を、さらに深まりあるものにしていきます。
しかし、そのためには、何よりも
この第4の心得に加えて、次の第5の心得が、
大切になるのです。
「行ずる覚悟を持って、読む」
この第11回では、そのことについて、
話をします。
『読書の心得』全15回は、
CDでお聴きいただけます。