「読書の心得」第13回著者の魂と格闘しながら読む
テレビ・ラジオ
2009年 7月 22日
今週は、シリーズ「読書の心得」の第13回、
「著者の魂と格闘しながら読む」
をテーマとして話します。
これまで、
「知識を学ぶ読書」と
「智恵を掴む読書」
について語ってきましたが、
今回からは
「心の糧を得る読書」
について語ります。
「心の糧を得る読書」とは、
ある意味で、読書における最も大切な、
そして、最も高度な心得が求められるものですが、
その心得の要諦は、
かつて文芸評論家の亀井勝一郎が語った
次の一言に要約されます。
読書とは、著者の魂との邂逅である
まさに、この言葉が示すごとく、
読書の最も深い醍醐味は、
単に「優れた言葉」と巡り会うことではなく、
人生を賭して何かを語ろうとする
その「著者の魂」と巡り会うことです。
しかし、そうした「魂との邂逅」を得るためには、
読者に求められる「心の姿勢」と
「深い覚悟」があります。
なぜなら、「著者の魂」と巡り会うためには、何よりも、
まず、「著者のメッセージ」に正対することが求められるからです。
そして、「著者の魂」との邂逅とは、
究極、「自分の魂」との邂逅に他ならないからです。
そのためには、我々に、
自分自身の「魂の在り方」を見つめる覚悟が求められます。
この第13回では、
その「心の姿勢」と「深い覚悟」について、
話をします。
『読書の心得』全15回は、
CDでお聴きいただけます。