Kindle版あり
「意思決定」とは、単に「論理的に決める」ことではありません。
そのためには、最後は、鋭い「直観」が働かなければなりません。
そして、組織内で、上司や同僚を「説得」できなければなりません。
さらに、その意思決定の結果に対して「責任」を取ることが
できなければならないのです。
本書においては、
経営者やマネジャーが「意思決定」を行うために求められる
この「直観力」「説得力」「責任力」という三つの能力を
いかにして身につけるかについて語りました。
第 1の心得 意思決定に必要な三つの力を身につける
第 2の心得 衆知を集めて、独りで決める
第 3の心得 感覚を磨くのではなく、論理を究める
第 4の心得 経験を積むのではなく、体験に徹する
第 5の心得 ただ進むのではなく、退路を断つ
第 6の心得 論理を語るのではなく、心理に語りかける
第 7の心得 説得するのではなく、納得をしてもらう
第 8の心得 計画への信頼ではなく、人間への信頼を得る
第 9の心得 リスクを避けるのではなく、リスク体質を改める
第10の心得 リスク分散だけではなく、リスク最小化の手を打つ
第11の心得 失敗を恥じるのではなく、失敗を率直に語る
第12の心得 意思決定を精神の成長の機会とする
読者
『意志決定 12の心得』を読んでいるところです。
文庫に折り目を入れながら読んでいますが、
収拾がつかなくて困っています。
首肯する部分もさることながら、
自分がいかに何も分かっていなかったということを、
何度も思い知らされています。
「私心を捨てる」ことができなくとも、
「私心を見つめる」ことは可能である。
この教えは、浄土教の教えに通じるところがあると思いました。
他の著作も読んでいこうと思います。
速読でなく精読で。
経営者・役員
昨日の朝日ネットワーク・ソリューション・セミナーに参加し、
講演を拝聴しました。
参加の動機は、田坂さんの講演が予定されていたからです。
この間、『複雑系の経営』『複雑系の知』
『暗黙知の経営』『ガイアの思想』『意思決定12の心得』
『なぜ日本企業では情報共有が進まないのか』と読み進むうちに、
不思議な体験をしました。
読みながら田坂さんの肉声を感じていることに気づいたのです。
直接お目にかかったこともなく、
声を聞いたこともないのに、です。
これまでも本を読んで内容に同意したり、
共感することは少なからずありましたが、
それとは違うのです。
そこで、実際に声と話を聞いてみようと思い、参加しました。
結果、読みながら聞こえていた声と同じ声が耳に届きました。
講演の冒頭でおっしゃっていた
「情報化、情報システムをめぐる論議には、人間論が抜けている。
人間がどう変わっていったらよいのかが大事」というご指摘は、
上記の田坂さんの著書を読み始めて、
これだと感じた問題意識そのものでした。
読み始めたきっかけは、「複雑系」でした。
その後何冊かの物理学者や経済学者の本を読みましたが、
「複雑系とは何か」は何となく判っても、
「では俺はどうしたら良いのだ。その考え方で何をしていくんだ」
というもやもやが消えませんでした。
それが『複雑系の知』を読んで、
変な表現ですがストーンと腑に落ちたのです。
初めてのメールで、とりとめもなく長くなってしまいました。
お時間を取らせて申し訳ありません。
ありがとうございました。
会社員
私は当社で全国のSVに指導ノウハウを共有する立場の者です。
私は一田坂ファンで、
『複雑系の経営』を読んで以来、すっかり考え方の影響を受けてしまいました。
その後、相対性理論にまで興味をもってしまいました。
2週間くらい前の『週刊ダイヤモンド』に田坂さんの対談の記事が載っていて、
思わず課内で回覧してしまいました。
今、一番旬の言葉は、私の中では「価値観の共鳴」です。
「人間はやっぱり自分のしたい事を好きでやっている時が一番楽しい」
という心理を非常に端的に表現している言葉だからです。
9月に新大阪のブックストア談さんに行ってきました。
ビジネス書の棚に一段、
田坂さんの本のコーナーがありました。
一段すべて使用して、面陳列されていました。
恐らくお店の方が 『こころのマネジメント』の関連作として、展開したのだと思います。
その中で『意志決定 12の心得』を見つけ、すぐに買ってしまいました。
『複雑系の経営』は大変大変面白かったのですが、
私にとっては言葉が難しく、読むのに時間がかかってしまいましたが、
本書は2日で読み終えてしまうほど、わかり易かったです。
内容は複雑であるように一見感じますが、
内容が非常にポイントを絞ってあったのですんなり理解できました。