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風の対話
シンクタンク進化論
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収録内容
21世紀、ネット革命が切り拓いたのは、
誰でも容易に知識や知恵を共有し、協働や連携ができる時代。
では、その時代において、シンクタンクは、
いかなる進化を遂げるのか。
このシリーズでは、そのことをテーマとして、
全6回にわたって、次の話をしました。
第1回 21世紀のシンクタンク 5つの進化
第2回 ネットワーク・シンクタンクへの進化
第3回 コミュニティ・シンクタンクへの進化
第4回 インキュベーション・シンクタンクへの進化
第5回 パラダイム・シンクタンクへの進化
第6回 21世紀の知のパラダイム転換をめざして
(2006年収録)
このシリーズの第1回、
21世紀のシンクタンク 5つの進化
を、下記より試聴いただけます。
第1回 21世紀のシンクタンク 5つの進化
これまで、25年という歳月、
シンクタンクと呼ばれる世界で仕事をしてきました。
1981年に、民間企業で初めてシンクタンク業務に携り、
1987年からは、米国シンクタンク、バテル記念研究所において
世界のシンクタンカーと共に働き、
1990年には、日本総合研究所の設立に参画し、
そして、2000年、ソフィアバンクというシンクタンクを設立して
活動してきました。
その25年の歩みを通じて見えてきたものは、
社会とシンクタンクの未来の姿でした。
21世紀、社会には「5つの変化」が起こり、
シンクタンクは「5つの進化」を遂げていく。
そして、このビジョンにもとづき、
「5つの進化」を実現するために設立したのが、
ソフィアバンクでした。
これからの時代、シンクタンクは、
これまでのシンクタンクとは全く違った社会的機能へと
進化していきます。
そして、これからの知識社会においては、
すべての企業がシンクタンク機能を持ち、
すべてのビジネスパーソンにシンクタンカーの智恵が
求められるようになります。
この第1回では、シンクタンクの「第1の進化」
「ナレッジ・シンクタンク」から、
「ディープナレッジ・シンクタンク」への進化
について話します。
第2回 ネットワーク・シンクタンクへの進化
前回、第1回においては、
シンクタンクの「第1の進化」として、
「ナレッジ・シンクタンク」から、
「ディープナレッジ・シンクタンク」への進化
について話しました。
この第2回においては、「第2の進化」として、
「コーポレート・シンクタンク」から、
「ネットワーク・シンクタンク」への進化
について話します。
21世紀、社会が直面する諸問題を解決するためには、
「学際」「業際」「知際」という「3つの際」が
極めて重要になってきます。
しかし、シンクタンクがこの「3つの際」を実現するためには、
従来の「総合研究所」(コーポレート)という組織形態には、
実は、大きな限界がありました。
そこで、永く論じられてきたのが、
広く社会全体の知識と智恵を結集することのできる
開放系のシンクタンク、
すなわち、「ネットワーク・シンクタンク」でした。
しかし、これまで、
それが理想的なシンクタンクの組織形態であることは
十分に理解されながらも、現実の情報基盤の上では
その実現は、困難でした。
しかし、ネット革命、ブロードバンド革命、ユビキタス革命と続く
情報革命の急速な進展が、
シンクタンクを巡る風景を、一変させたのです。
これまで「理想的組織」にすぎなかった「ネットワーク・シンクタンク」が
「現実的組織」として活動できるようになったのです。
そして、シンクタンクという社会的機能の
「飛躍的進化」が、始まったのです。
この第2回では、そのことについて話します。
第3回 コミュニティ・シンクタンクへの進化
シンクタンクの「第1の進化」は、
「ディープナレッジ・シンクタンク」への進化、
「第2の進化」は、
「ネットワーク・シンクタンク」への進化、
であると述べてきました。
それでは、「第3の進化」は何か。
「スペシャリスト・シンクタンク」から
「コミュニティ・シンクタンク」への進化
です。
すなわち、これまでのシンクタンクは、
様々な分野における「研究者」や「専門家」、
言葉を換えれば「スペシャリスト」と呼ばれる人々が
集まって研究を行う場でした。
しかし、21世紀のシンクタンクは、
こうした「スペシャリスト」の方々の知識や智恵だけでなく、
広く世の中に存在する「草の根の人々」の知識や智恵を生かして
新たな知を生み出すことが求められます。
では、「草の根の人々」の知識や智恵を、
どのようにして集めれば良いのか。
それが、これからの「ウェブ2.0」の時代に
極めて重要になる、新たな知のスタイルです。
「コミュニティ・ソリューション」
多くの人々が集まるコミュニティを生み出し、
その中で、衆知を集め、知の創発を促し、
様々な答えを見出し、問題の解決に向かっていく。
そうした新たなスタイルが生まれてくるのです。
そして、その新たな知のスタイルが、
シンクタンクを、「コミュニティ・シンクタンク」へと
進化させていくのです。
この第3回では、そのことについて話します。
第4回 インキュベーション・シンクタンクへの進化
シンクタンクの「第1の進化」は、
「ディープナレッジ・シンクタンク」への進化、
「第2の進化」は、
「ネットワーク・シンクタンク」への進化、
「第3の進化」は、
「コミュニティ・シンクタンク」への進化
であると述べてきました。
それでは、「第4の進化」は何か。
「リサーチ・シンクタンク」から
「インキュベーション・シンクタンク」への進化
です。
これまでのシンクタンクは、
調査、分析、予測、評価、提言といった
「リサーチ」の業務を中心に行ってきました。
しかし、時代は、「知行合一」の時代。
ただ、「こうした社会変革が求められる」といった提言を行うだけでなく、
実際に、そうした社会変革を実行することが
求められる時代になっています。
では、その時代に、シンクタンクは、
どのような進化を遂げていくのか。
まず最初の進化が、「リサーチ・シンクタンク」から
「ディベロプメント・シンクタンク」への進化です。
具体的な、技術開発、事業開発、市場開発といった
「ディベロプメント」を行うシンクタンクです。
しかし、この「ディベロプメント・シンクタンク」は、
次に、そうした開発に取り組む人々と組織を支援し、
様々な技術、事業、市場、産業を世の中に生み出していく
「インキュベーション・シンクタンク」へと進化していきます。
では、その「インキュベーション・シンクタンク」とは、
いかなるシンクタンクなのか。
どうすれば、そのようなシンクタンクを生み出すことができるのか。
この第4回では、そのことについて話します。
第5回 パラダイム・シンクタンクへの進化
これまで、シンクタンクの「5つの進化」について、
(1)「ディープナレッジ・シンクタンク」への進化、
(2)「ネットワーク・シンクタンク」への進化、
(3)「コミュニティ・シンクタンク」への進化
(4)「インキュベーション・シンクタンク」への進化
という4つの進化を述べてきました。
それでは、最後の「第5の進化」とは、何か。
それは、
「トレンド・シンクタンク」から
「パラダイム・シンクタンク」への進化
です。
これまでのシンクタンクは、
「トレンド・ウォッチャー」と呼ぶべき役割を果たしてきました。
すなわち、世の中の変化のトレンドを観察し、
その変化の方向を語るという役割です。
しかし、最近の社会や市場では、
この「トレンド」という言葉では表現しきれないほどの
「大きな変化」が生まれています。
その一つの理由は、「ドッグ・イヤー」。
過去の7年間の変化が1年で起こると言われるほど
社会や市場の変化が激しくなっている時代。
この時代には、極めて短期間に、
「トレンド変化」という言葉では表せないほどの
「構造的な変化」が起こるように
なってきました。
すなわち、
「トレンド」(傾向)の変化ではなく、
「パラダイム」(構造)の転換が
起こるようになってきたのです。
そして、いま起こりつつある
最も大きなパラダイム転換は、
「知のパラダイム転換」。
現在の社会において、
多くの人々が無意識に抱いている
根本的な物の見方や考え方、
すなわち、知のパラダイム。
それは、「機械論パラダイム」と呼ばれる
世界観です。
しかし、21世紀、人類社会が直面する
地球環境問題を始めとする諸問題を解決するためには、
その世界観を、「生命論的パラダイム」へと
転換していかなければならない。
その「知のパラダイム転換」こそが、
いま、深く求められているのです。
それゆえ、21世紀のシンクタンクがめざすべきは、
社会における「知のパラダイム転換」の方向を予見し、
実現していく役割。
すなわち、「トレンド・シンクタンク」ではなく、
「パラダイム・シンクタンク」。
その役割をめざすべき時代を
迎えているのです。
では、いかにして、
「知のパラダイム転換」を実現していくのか。
この第5回では、そのことについて話します。
第6回 21世紀の知のパラダイム転換をめざして
これまで、シンクタンクの「5つの進化」について、
(1)「ディープナレッジ・シンクタンク」への進化、
(2)「ネットワーク・シンクタンク」への進化、
(3)「コミュニティ・シンクタンク」への進化
(4)「インキュベーション・シンクタンク」への進化
(5)「パラダイム・シンクタンク」への進化
という5つの進化を述べてきました。
では、これら5つの進化を通じて、
シンクタンクがめざすものは、究極、何か。
21世紀の人類社会における
「知のパラダイム」の転換
それが、これからの時代のシンクタンクの、
最も大切な役割になっていくでしょう。
すなわち、20世紀の人類社会において
支配的な知のパラダイムであった「機械論パラダイム」を、
21世紀に求められる「生命論パラダイム」へと転換すること。
それが、21世紀のシンクタンクがめざすべき
最も大切な役割になっていきます。
では、シンクタンクは、どのようにして、
この社会に根深く存在する「機械論パラダイム」の世界観を、
「生命論パラダイム」の世界観へと、
転換していくことができるのか。
それは、決して、メディアやセミナーを通じての
啓蒙や教育などの方法によってではありません。
21世紀のシンクタンクは、この社会において、
人々の新たな行動や、企業の新たな事業の創発を促すことによって、
自然に、「機械論パラダイム」の世界観を
「生命論パラダイム」の世界観へと
転換していくことができるのです。
なぜなら、科学や技術、そして、資本主義という
20世紀の「機械論パラダイム」の中から生まれてきたものが、
実は、これからの21世紀、
自然に「生命論パラダイム」へと転換していくからです。
それを象徴するのが、「インターネット革命」です。
これは、まさに最先端の科学技術の中から生まれてきた革命ですが、
実は、その中には、極めて「生命論的な価値観や行動原理」が
含まれているのです。
だから、21世紀のシンクタンクは、
このインターネット革命によって生まれてくる
人々の様々な行動を促し、企業の様々な事業を支援するだけで、
自然に、世の中に存在する知のパラダイムを、
「機械論パラダイム」から「生命論パラダイム」へと
転換していけるのです。
そして、それこそが、
21世紀のシンクタンクが掲げるべき
「創発の戦略」と呼ばれるものなのです。
この第6回、最終回では、そのことについて話します。
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