たしかな基準
1987年、映画「アンタッチャブル」で
アカデミー賞・助演男優賞を受賞した俳優、
ショーン・コネリーが、
かつて、その人生の転機において、
次の言葉を語っています。
決められた道を歩むことは、美しくない。
これは、大ヒットしたアクション映画
「007シリーズ」のヒーロー、
ジェームズ・ボンド役を降り、
一人の演技派俳優として
道を歩むことを決めたときの言葉です。
将来の成功が約束された地位を捨て、
未知の自分への挑戦をした彼が語った
この「美しくない」という言葉は、
彼の「人生の美学」を語った言葉でもありますが、
我々、プロフェッショナルの道を歩む人間に、
大切なことを教えてくれる言葉でもあります。
「美しい」と感じるか、否か。
それは、
プロフェッショナルが道を選ぶとき、
ひそかに、心に抱く、
たしかな基準なのです。
2004年1月5日
田坂広志
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