「挫折」という配剤
現役時代、大関として活躍した、ある親方が、
膝の故障で長期の休場を余儀なくされた
苦難の時期を振り返り、
述懐した言葉が、心に残っています。
絶好調に慢心していた、あの頃の私は、
挫折を、しなければならなかったのです。
あの挫折によって、
私は、多くのことを学びました。
この述懐を思い起こすとき、
二つの言葉が、心に浮かびます。
似た響きを持ちながら、
異なった意味を持つ
二つの言葉。
「成功」と「成長」
人生において挫折を経験し、
悪戦苦闘して道を歩み、
その時代を振り返るとき、
ふと、気がつくことがあります。
あの挫折は、
あの頃の自分の成長にとって、
必要な配剤であった。
あの挫折があったから、
大切なことを、学ぶことができた。
そして、その学びがあったから、
今日の自分が、ある。
「成功」を求めて歩むか
「成長」を求めて歩むか
その覚悟によって、
「挫折」という配剤は、
その陰を、光へと転じるのでしょう。
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