マズローの最後の道
多くの人々が
真剣に職業人生を考える時代において、
新聞や雑誌で
しばしば使われる言葉があります。
「自己実現」
よく知られる
エイブラハム・マズローの言葉です。
人間の欲求は、五つの段階を経て高まっていく。
生存の欲求。安全の欲求。
帰属の欲求。尊敬の欲求。
そして、自己実現の欲求。
しかし、メディアにおける
この言葉の使われ方を見るとき、
それが、マズローの意図を離れ、
素朴な意味に使われていることに気がつきます。
自分の夢や目標を実現すること。
その理解には、
大切な一つの問いが
見落とされてしまっているようです。
実現されるべき「自己」とは、何か。
そのことを考えるとき、
マズローが、この五段階欲求説の後、
晩年に語った言葉を思い起こします。
「自己超越」
その言葉とともに、マズローは、
「超個心理学」の世界へと
歩んでいったのです。
感想を送る
皆さんからのメッセージをお待ちしています。ご意見やご感想をお寄せください。「風の便り」へのご意見や感想は、田坂広志の個人メールアドレスにお送りください。
友達に紹介する
この「風の便り」は、皆さんの友人や知人の方へも、遠慮なく送って差し上げてください。
ささやかな縁と共感の輪が広がるならば、幸いです。
風の便り 配信登録
「風の便り」の配信を希望される方は、こちらをご覧ください。