不幸な「出会い」
若き日に政治の世界を志し、代議士になり、
その純粋さゆえに、挫折し、自ら命を絶った青年が、
初めて選挙に出たときに残した、
次のような詩があります。
今朝、駅前の街頭で、
ビラを渡そうとした私の手を払いのけ、
目を交わすこともなく、
通り過ぎていったあなたへ。
私たちの出会いは、
不幸な出会いであったかもしれない。
けれど、それでも、私は、
あなたと出会えて良かった。
出会えなかったよりも、
出会えて良かった。
この詩を読むとき、我々は、
一つの真実に気がつきます。
良き出会いだけが、
出会いではない。
本当は、
すべての出会いが、
大切な意味を持っている。
そのことに
気がつくのです。
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