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風の便り 第95便

古い「眼鏡」

地球とは、一つの「巨大な生命体」である。

その「ガイア仮説」の提唱者として知られる
ジェームズ・ラブロック博士と、何年か前、
あるラウンドテーブルで討議をする機会を得ました。

その討議において、ある著名な科学哲学者が、
次のような問題提起をしました。

 もし、地球が「生命体」であるならば、
 生命に特有の「自己増殖機能」があるはずです。
 しかし、地球には、そうした機能はないでしょう。

この批判的な指摘に対して、
ラブロック博士は、反駁することもなく、
いつものように、温かく、穏やかな表情で
そのコメントを受けとめていました。

しかし、その博士の静かな表情から感じたのは、
この「ガイア仮説」の理論的根拠の浅さではなく、
むしろ、この仮説の思想的影響の深さでした。

なぜなら、この「地球とは一つの生命体である」という仮説が
これからの我々の世界観に、極めて深い影響を与えるのは、
それが、これまでの我々の「地球観」を覆すからではないからです。

それが、これまでの我々の「生命観」を覆すものだからです。

 「生きている」とは、何か。

自己組織化、複雑系、自己創出性、人工生命、そして、創発。
そうしたテーマを掲げた最先端の科学研究が進むなかで、
いま、「生命」ということの定義が、変わろうとしている時代。

我々は、古い眼鏡を外して、
世界を見つめなければならないのでしょう。

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