言葉に宿る思想
いま、「社会貢献」の思想を、
多くの企業が語るようになっています。
「これからの時代の企業は、
営利追求だけを目的とするのではなく、
社会貢献を大切にしなければならない」
こうした言葉とともに、
利益の一部を社会貢献の団体に寄付する企業や、
環境、福祉、教育などの問題に取り組む企業が、
増えています。
そして、この「社会貢献」の思想は、
次のような言葉とともに、
企業の在り方だけでなく、
個人の働き方にも、影響を与えています。
「営利追求を目的とする、起業家ではなく、
社会貢献を目的とする、社会起業家をめざす」
思わず肯いてしまう、
これらの言葉。
しかし、静かに考えてみるとき、
一つの疑問が、心に浮かびます。
「働く」ことの目的は、
「営利追求」と
「社会貢献」に分かれるのか。
その疑問を心に抱くとき、我々は、
日本語の「働く」という言葉が
実は、素晴らしい言葉であることに
気がつきます。
「働く」(はたらく)とは、
「傍」(はた)を「楽」(らく)にすること。
「働く」という言葉には、すでに、
「社会貢献」の思想が宿っていたのです。
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