『言葉との邂逅』
思想と哲学、仕事と人生、企業と経営、社会と市場など、
多岐にわたる分野、幅広いテーマで60冊余の著作を著してきた
田坂広志の随筆的書評が、一冊の本になりました。
『言葉との邂逅』というテーマで上梓されたこの随筆的書評は、
著者が、これまでの人生において読書を通じて巡り会った、心に残る言葉を、
それぞれ、一冊の本、一つの言葉を取り上げ、語っています。
「何も知らない子供たち。
彼らはあれでいい。みじめなのは俺たちだ。」
―――『きけ わだつみのこえ』 日本戦没学生記念会
「進化とは、つねに知的であり続ける宇宙が、
本来的に持つ『遊び心』に他ならない。」
―――『自己組織化する宇宙』 エリッヒ・ヤンツ
「我々の心は、本来、境界の無い世界に、
自ら境界を作り出し、葛藤と苦しみを生み出している。」
―――『無境界』 ケン・ウィルバー
「若い時には、若い心で生きて行くより無いのだ。
純な青年時代を過ごさない人は、深い老年期を持つ事も出来ないのだ。」
―――『出家とその弟子』 倉田百三
「あなたは、多くの知識を持ってはいるが、心は貧しい。
そして心が貧しいほど、知識への欲求は大きくなる。」
―――『クリシュナムルティの日記』 J・クリシュナムルティ
「地球幼年期の終わり -Childhood's End-」
―――『地球幼年期の終わり』 アーサー・C・クラーク
「小石までが輝いて見えるのです」
―――『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』 井村和清
「無数の人々とすれ違いながら、私たちは出会うことがない」
―――『旅をする木』 星野道夫
「我々は、いま、ターニング・ポイントにさしかかっている」
―――『ターニング・ポイント』 フリッチョフ・カプラ
「自ら恃むところ頗る厚く、賎吏に甘んずるを潔しとしなかった」
―――『李陵・山月記』 中島敦
「今後百年の間に、地球上での成長は限界に達するであろう。」
―――『成長の限界』 ドネラ・メドウズ デニス・メドウズ
「永遠の一瞬」
―――『一木一草』 前田真三
「鋼鉄はいかに鍛えられたか」
―――『鋼鉄はいかに鍛えられたか』 オストロフスキー
「もし、万一、再び絵筆をとれる時が来たなら」
―――『風景との対話』 東山魁夷
「万物と自己とは、根源的には一つ」
―――『心理療法序説』 河合隼雄
「無明と業は、知性に無条件に屈服するところから起こる」
―――『禅と日本文化』 鈴木大拙