Kindle版あり
情報革命の進展にともなって、「複雑系」としての性質を強め、
「生命体」のごとき様相を呈しつつある現代の社会に対して、
我々は、どのように処していけば良いのか?
その問いに対する答えを、
ポエット、インキュベータ、ストーリーテラー、アントレプレナー、
セラピスト、ゲームプレイヤー、アーティストという
「七人の賢人」が持つ「七つの知」として述べた本です。
この本は、現在、その一部が高校の教科書の
「現代文」(東京書籍)に採用されています。
ジャン・コクトーや平塚らいてふ、谷崎潤一郎、大江健三郎などと並んで、
私の拙い文章が載せられているのは、すこし恥ずかしい気がします。
序 章
第1章 社会の本質を知るにはどうすれば良いか ポエットの知
第2章 社会の現実を変えるにはどうすれば良いか インキュベータの知
第3章 社会の創発を促すにはどうすれば良いか ストーリーテラーの知
第4章 社会の歴史に参加するにはどうすれば良いか アントレプレナーの知
第5章 社会の問題を解決するにはどうすれば良いか セラピストの知
第6章 社会の法則を活かすにはどうすれば良いか ゲームプレイヤーの知
第7章 社会の未来を知るにはどうすれば良いか アーティストの知
終 章 いま、なぜ、複雑系なのか 二十一世紀に求められる複雑系の知
経営者・役員
昨日の朝日ネットワーク・ソリューション・セミナーに参加し、
講演を拝聴しました。
参加の動機は、田坂さんの講演が予定されていたからです。
この間、『複雑系の経営』『複雑系の知』
『暗黙知の経営』『ガイアの思想』『意思決定12の心得』
『なぜ日本企業では情報共有が進まないのか』と読み進むうちに、
不思議な体験をしました。
読みながら田坂さんの肉声を感じていることに気づいたのです。
直接お目にかかったこともなく、
声を聞いたこともないのに、です。
これまでも本を読んで内容に同意したり、
共感することは少なからずありましたが、
それとは違うのです。
そこで、実際に声と話を聞いてみようと思い、参加しました。
結果、読みながら聞こえていた声と同じ声が耳に届きました。
講演の冒頭でおっしゃっていた
「情報化、情報システムをめぐる論議には、人間論が抜けている。
人間がどう変わっていったらよいのかが大事」というご指摘は、
上記の田坂さんの著書を読み始めて、
これだと感じた問題意識そのものでした。
読み始めたきっかけは、「複雑系」でした。
その後何冊かの物理学者や経済学者の本を読みましたが、
「複雑系とは何か」は何となく判っても、
「では俺はどうしたら良いのだ。その考え方で何をしていくんだ」
というもやもやが消えませんでした。
それが『複雑系の知』を読んで、
変な表現ですがストーンと腑に落ちたのです。
初めてのメールで、とりとめもなく長くなってしまいました。
お時間を取らせて申し訳ありません。
ありがとうございました。
公務員
『複雑系の知』をはじめ、ご著書からは共鳴するメッセージが多く、
それらを咀嚼して、身の回りからパラダイム・シフトに取り組んでいます。
途上国援助の世界でも、持続的開発というフレーズとともに、
ここ数年、参加型開発というのが大きなムーブメントになっています。
これは先進国での「参加型まちづくり」というコンセプトも同根のものと言えましょう。
上に立つものが計画を作成して、それを強引に実施していくという
従来型のブループリント方式が見直され、
住民参加型によるプロセス重視の考え方にシフトしていると思います。
『ガイアの思想』も拝読させていただきました。
『こころの生態系』も楽しみなテーマです。
これは途上国も先進国もない、ひとりひとりのテーマですからね。
途上国の住民を一つの集団として見るのでなく、
一人ひとりのこころに届くような仕事ができればと考えています。
ますますのご活躍期待しております。
会社員
昨年、『複雑系の知』を読みました。
もちろん田坂さんの意図されたように、
ただ複雑系の詳細を知りたいと思ったわけではなく、
私たちの日常にどう役に立つかというのが目的でした。
とてもわかりやすく、多くの刺激を受けました。
昨年末、友人たちに送るメールのなかで
「今年読んで元気が出た本ベスト10」に加えさせいただいたりしました。
また、雑誌の書評で『金融業の進化 10の戦略思考』を知り、
『暗黙知の経営』を書店で見て、2冊をたて続けに読ませていただきました。
おかげさまで今かかえている新事業(ちっぽけなものですが)への
意欲が高まっております。
ありがとうございます。
ご活躍をお祈りいたします。