「Banking is Forever, Banks are Not.」
アメリカの金融ビッグバンにおいてしばしば語られたのは、この言葉です。
「銀行機能は永遠だが、銀行は永遠ではない」
という意味のこの言葉に触発されて書いたのが、この本です。
特に、日本における金融ビッグバンは、
米国や英国と違い、ネット革命とともにやってきています。
この違いが、銀行業や金融業の進化に、どのような影響を与えるのか?
そのことを論じた本です。
この本は、一般読者にはあまり読まれなかった本ですが、
なぜか、金融業界の先進的企業やプロフェッショナルの方々には良く読まれ、
有り難い評価を頂いた本です。
序 章 「その先」の展開を読め そこから戦略思考が始まる
第 1章 金融ビッグバンは「金融・EC同時革命」へ進展する
「未来進化・原点回帰」の戦略を実行せよ
第 2章 顧客チャンネルとして「インターネット」が重要になる
「インターネット・バンキング」の戦略を実行せよ
第 3章 消費者主権の「情報バリアフリー市場」が出現する
「情報サービス・モール」の戦略を実行せよ
第 4章 金融市場に「自立志向投資家」の顧客が増大する
「インベスターズ・クラブ」の戦略を実行せよ
第 5章 サービスの重点は「ナレッジ・サービス」に移る
「パーソナル・バンク」の戦略を実行せよ
第 6章 マーケティングの発想が「ショッピング支援」に変わる
「ゲートウェイ・ガイド」の戦略を実行せよ
第 7章 異業種の商品が「商品生態系」を形成する
「テーマ・ショップ」の戦略を実行せよ
第 8章 金融機能が「分散型金融機能」へと進化する
「異業種コンソーシアム」の戦略を実行せよ
第 9章 企業の活動形態は「ウェブ型仮想企業体」が主流になる
「日本型インキュベータ」の戦略を実行せよ
第10章 新しい「ニーズ型産業」の時代が到来する
「産業インキュベーション」の戦略を実行せよ
終 章 「その先」に戦陣を築け そこから戦略行動が始まる
会社員
昨年、『複雑系の知』を読みました。
もちろん田坂さんの意図されたように、
ただ複雑系の詳細を知りたいと思ったわけではなく、
私たちの日常にどう役に立つかというのが目的でした。
とてもわかりやすく、多くの刺激を受けました。
昨年末、友人たちに送るメールのなかで
「今年読んで元気が出た本ベスト10」に加えさせいただいたりしました。
また、雑誌の書評で『金融業の進化 10の戦略思考』を知り、
『暗黙知の経営』を書店で見て、2冊をたて続けに読ませていただきました。
おかげさまで今かかえている新事業(ちっぽけなものですが)への
意欲が高まっております。
ありがとうございます。
ご活躍をお祈りいたします。
30代 会社員
初めて田坂さんの本を読んで、
「この人はすごいな」というのが正直な思いでした。
具体的なビジネスに直結する話から人間の本質に至るまで、
なんて深い洞察だろうと思いました。
その後、田坂さんも本の中で書かれていた自分にとっての師を、
勝手ながら田坂さんにさせていただいております。
私は非常に小さい会社ではありますが、マネジメントに携わっております。
日々様々な問題に悶絶しながら生きております。
そんな中で、自分にきちんと納得できる人生を送りたいと願う日々です。
会社員
講演会「なぜ我々は働くのか」の模様を、
先日カセットテープにてお聴きする機会がありました。
ご著書については、
『創発型ミドルの時代』『金融業の進化 10の戦略思考』
『こころのマネジメント』などを拝読し、
非常に共感を覚えるところ大でありましたが、
最も心に響いてきたのが『仕事の思想』でした。
これこそが今、私がもっとも考えているテーマであり、
本の1行1行がスッと心の奥にしみわたるような気持ちで、
一気に読ませていただきました。
自分が求めていることに対して、
これほど波長のあう文章に出会ったのも、
これが初めてではなかったかと思います。
本を読むまで私も
「今の時代ほど仕事の思想が求められている時はない」と、常々考えておりました。
世はリストラ、能力主義ばやりで、
今まで会社に対し、無思考でパラサイトしてきた人々が、
結果として右往左往しているのが現実です。
何のために働いているのか、仕事にのみ埋没していてよいのか。
一体仕事に何を求めているのか。
一見青臭い問いかけのようですが、社会の先行きが不安なだけに、
実は年代を問わず、今誰にとっても非常に大切な問いかけではないかと思っています。
特に新卒で入社してくる若い人ほど、
その問いかけは大切ではないかと考えています。
お話の中にあった「見果てぬ夢」。
私も松本幸四郎「ラ・マンチャの男」の舞台が大好きで、
今まで二度観たことがあります。
一度目は20代前半、前職の銀行に勤務しはじめて間もない頃に東京で。
二度目は昨年、久しぶりに大阪公演があった時です。
その中に「事実は真実の敵なり」という言葉があります。
かっこいい言い方にはなりますが、
私も常に真実、あるべき姿を追い求めていきたいと考えています。
田坂さんのお考えに共感する地方の一読者として、
これからもご活躍を切にお祈りいたしております。