『田坂広志 「21世紀の資本主義」を語る』
第1回 歴史は、どのように発展しているのか
第2回 なぜ、世界は、生命論的な文明に向うのか
第3回 なぜ、ウェブ革命が、生命論的世界観をもたらすのか
第4回 ウェブ革命は、ボランタリー経済を復活させる
第5回 ウェブ革命が、新たな経済原理を誕生させる
第6回 CSRと社会起業家の潮流が、資本主義を進化させていく
第7回 日本型資本主義が、世界の資本主義の進化を導く
第8回 生命論パラダイムの経済原理が生まれてくる
第9回 「複雑系経済」に処する3つの方法
第10回 市場原理主義を超える「CSR」の潮流
第11回 企業倫理を「身体化」していた日本型経営
第12回 「知識経済」は、「共感経済」へと進化する
第13回 すでに「共感経済」を体現していた日本型資本主義
第14回 「享受型経済」から「参加型経済」への進化
第15回 政治の民主主義から経済や文化の民主主義へ
第16回 参加型経済は「民主主義」の意味を進化させる
第17回 「無限成長経済」から「地球環境経済」への進化
第18回 世界の「新たな価値観」は、日本の「懐かしい価値観」
第19回 日本が世界をリードする5つの価値転換
第20回 21世紀、日本が牽引する 世界の新たな文明
三部作の第1作目。
共感した文章の要点を述べると、『日本型の思想が世界を牽引していく』というものだ。経済や精神性における日本の文化的な価値観が見直されている。西洋的な二元論では限界を迎えてきたことに世界中の人が気づき始めている。西洋的な価値観と東洋的な価値観が止揚され、新たな価値観が産み出されていくだろうと著者は述べる。
ここに私も非常に共感した。現代人の生き方は、効率を求めすぎて人間にとって大切なことを見失っているように感じるからだ。例えば近所付き合いなどが稀薄になってきていることで人とのうまい距離感がつかめなくなってきているなど。
非常に分かりやすい文章で読んでいてストレスはない。感想が上手くまとまらないが、これからの社会をどのように生きていくかについて、哲学的かつ実際的に知りたい、気付きを得たいという人にお勧めする。