日々の仕事が残すもの
我々は、日々の仕事において、
何を残しているのだろうか。
そのことを考えさせられる
ささやかな体験が、あります。
何年か前、あるタクシーに乗ったときのこと。
そのタクシーの運転手の方は、
目的地に着いて料金を受け取るとき、
こちらの目を見つめ、真心を込めて、
「有難うございました」とおっしゃったのです。
そのとき、
その乗り心地の良い運転と、
気配り溢れる応対とともに、
その運転手の方の「仕事」に対する思いが、
深く、伝わってきました。
この方は、日々の顧客サービスというものを、
単なる「商品」として、提供しているのではない。
この方は、それを、
自身の「作品」として、心を込めて残されている。
その思いが、
伝わってきたのです。
たしかに、それは、
「形に残らないサービス」でした。
しかし、それは、まぎれもなく、
「心に残る作品」でした。
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