エコロジー思想の未来
地球環境問題への意識が深まる中で、
近年、エコロジーの思想もまた、
さらなる深化を遂げつつあります。
「ディープ・エコロジー」
この思想がめざすものは、
我々の無意識の中に潜む、
一つの思想を超えることです。
「スピーシズム」(生物種・差別主義)
我々の心の中に、
自らの人種が他の人種よりも優越していると考える
「レイシズム」(人種・差別主義)が潜んでいるように、
人類という生物種を、
他の植物や動物などの生物種に比べて、
尊く、価値あるものと考える思想が潜んでいます。
では、生物種を差別しないという
このディープ・エコロジーの思想は、
これから、どこに向うのか。
そのことを考えるとき、
空想的とも思える思想が、
心に浮かんできます。
「生物」と「無生物」を差別しない思想。
しかし、その想像の中で、
ふと、足元を見るとき、
一つの言葉が目に入ってきます。
山川草木国土 悉有仏性
吹き渡る風の中にさえ、
仏性が宿ると考える思想。
その思想は、すでに遠い昔、
この日本という国において、
語られていたのです。
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