情報社会の逆説
インターネット革命、ブロードバンド革命、
ウェブ2.0革命、スマートフォンの普及と続く
情報革命の進化と深化は、
我々に何を求めているのか。
そのことを考えるとき、
いま、多くの人々が
自由にメッセージを発信している姿が、
目に入ってきます。
メールマガジンを通じて、様々な情報や意見を伝える人々。
フェイスブックによって、毎日、個人の日記を公開する人々。
ツイッターを使って、リアルタイムでメッセージを発信する人々。
アマゾンなどのコメント欄に、熱心に書評や映画評を書く人々。
それは、ある意味で、
誰でも手軽に、瞬時に、そして自由に、
自分のメッセージを世の中に発信できる
素晴らしい時代の到来を意味しているのでしょう。
しかし、その時代の素晴らしさの一方で、
いま、世の中には、
玉石混交のメッセージの洪水が起こり、
カオスと呼ぶべき言葉の氾濫が起こっています。
そして、その現象を見るとき、
我々は、そこに、
情報社会の一つの逆説が生まれていることに
気がつきます。
この情報社会において
我々に求められるのは、
多くのメッセージを語る力ではない。
多くの言葉を語る力ではない。
「言霊」を語る力。
短くとも、
心に残る言葉、
胸を打つ言葉、
腹に響く言葉。
そうした言葉を語る力こそが
いま、求められているのでしょう。
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