30センチ幅の道
地面に、チョークで、
二本の長い線を引きます。
30センチの幅の平行線です。
もし、その細い幅の道を
まっすぐに歩けと言われれば、
健常者ならば、誰でも、
線を踏み外すことなく歩けます。
本来、誰もが、
そうした能力を持っているからです。
しかし、もし、それが、
断崖絶壁の上に架けられている
30センチ幅の板の橋であるならば、
我々は、
一歩たりとも歩むことはできません。
我々の能力は、
ただ「恐れ」を心に抱くだけで、
無残なほどに萎縮してしまうからです。
そして、我々は、
いつも、心の奥深くに、
自分自身も気がつかない
「恐れ」を抱いているのです。
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