もう一つの「境界」
ある宇宙飛行士が、次の言葉を残しています。
宇宙から見る地球には、
地球儀に書いてあるような
国境はなかった。
この言葉は、何を意味しているのか。
我々の地球には、本来、国境はなかった。
そこに我々が「国家」を生み出すことによって「境界」を作り上げ、
その境界によって「自国」と「敵国」という対立を生み出し、
争いと苦しみを生み出している。
それが、彼の述べたかったことなのでしょう。
しかし、この言葉を深く見つめるとき、
我々は、この国境という境界の奥深くに、
もう一つの境界が存在していることに気がつきます。
我々の心には、本来、境界はなかった。
そこに我々が「自我」を生み出すことによって「境界」を作り上げ、
その境界によって「自己」と「他者」という対立を生み出し、
争いと苦しみを生み出している。
そのことに気がつくのです。
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