プロフェッショナルの眼差し
昔、大学時代の友人たちと、
車でスキーに出かけたときのことです。
そのドライブの最中、ある田舎町で、
水道工事のための渋滞に遭遇しました。
長蛇の列の中で、
徐行をしながらその工事を見ていると、
すぐに作業は終わりそうにありません。
少しも前に進まない車の中で、
友人たちが工事現場を眺めているとき、
不思議なことに気がつきました。
友人の一人が、真剣な眼差しで、
その工事現場を見つめていたからです。
そのとき、すぐに、その理由を解しました。
彼は、ある自治体の水道局に
就職した友人だったのです。
それは、仕事が面白くなってきた
時期だったのでしょう。
彼は、その工事を、
単なる「通行の障害」として見るのではなく、
「自分の仕事」として見つめていたのです。
そのとき、
その真剣な彼の横顔が
教えてくれたものがあります。
プロフェッショナルの眼差し
我々が職業の道を歩み始めるとき、
最初に身につけなければならないのは、
その眼差しであることを、
その横顔は、教えくれたのです。
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