第9の集い 複雑系の考え方を学ぶために
メンバーからのメッセージ
20代 自由業
いつも大変興味深く作品を拝読させて頂いております。
田坂さんの深い洞察に裏付けられたメッセージは、
いつも大切な何かについて、気づきを与えて下さいます。
また、作品を通じて伝わってくる、
田坂さんの生に対する真摯な姿勢と、
人間の知性の深化に対する深い信頼の念は、
未熟な私を励まし、成長していくことの意味について深い示唆を下さいます。
私は、日頃弁護士として活動していますが、
そこで感じることは、規範による社会の詰め将棋の弊害です。
戦後社会が複雑化・細分化され、連続的に発展していく中で、
我々は、いつの間にか新たな大切な問題に対する打ち手を、
限定された範囲でしか考えられないようになっているのではないかと感じます。
詰め将棋を超えた新たなルールの生成という問題を考え、
それを生み出す瑞々しい社会のダイナミズムに想像力を及ぼすとき、
私は田坂さんが提唱される生命論パラダイムに深い共感を覚えます。
この世に生を許され、
成熟していく人類の精神の一部であり続けられることに
素直な喜びを感じます。
田坂さんの深い智恵に対する尊敬の念と、
ご多忙の中でのご活動に対する深い感謝の念をお伝えさせて頂きます。
会社員
『複雑系の経営』を読んで大変共感したので、
ついキーボードを叩いてしまいました。
複雑系は半年ほど前に知ったのですが、非常に興味をそそられました。
といってもワールドロップの本しか読んでいないのですが。
私は、経済学部の出身ですが、
学生時代から何かモヤモヤしたモノを感じていたところ、
この複雑系に出会って一瞬霧がはれたような気になり、
すっかり魅了されてしまいました。
先日、先輩から丁度届いたばかりの
『ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス』の田坂さんの論文を紹介され、
内容を読んで見事な切り口と洞察に驚嘆し、
非常な共感を抱いてしまいました。
また、先日、久しぶりの書店巡りで
平積みになっている『複雑系の経営』を見つけ、
すぐに手に入れました。
非常に分かり易く、読みやすく、一気に読んでしまいました。
読み進むにつれて、
田坂さんの知力の広さと深さに舌を巻くばかりになってしまいましたが、
私の感じていたことを明瞭に知覚させて頂き、
さらにもう一歩先を示して頂いたと、感謝しています。
今後、色々と参考にさせて頂きたいと思っています。
益々のご活躍をお祈り致します。
経営者・役員
ご講演ありがとうございました。
「複雑系をこれほど分かりやすく説明してくれる方は、
世界中どこを探してもいない」と聞いておりましたので、
是非ともと思い、友人と聴かせて頂きました。
田坂さんのお話を聴かせて頂き、
また、もう一度テープで聞きなおし、
非常に感動に身を震わせております。
「人事を尽くすタイプは必ず伸びる」
「企業を部品にたとえるリエンジニアリングは発想自体が不純である」
「事自ずからなる」
「目の前に展開している事は、たった一回限りである」
「神は細部に宿る」
「NOTHING IS WRITTEN」など、
すべて、新しい概念ではなく、
そもそも人類が忘れてはならないことを思い出せ、
と言っておられるような気がしました。
失礼ながら講演の最後には、涙ぐんでしまいました。
私は故先代社長(父です)から事業を譲り受けて11年になりますが、
田坂さんに教えて頂いたことは、
よく考えると社員に一番教えられているような気がしました。
今後はお話をもっと理解して経営に組み入れ、
「人間の顔をした」経営者になっていきたいと決意しました。
さて、これらのメッセージをご覧になって、
あなたの心には、どのような思いが浮かんだでしょうか。
それが、いま、あなたが生き方と働き方を見つめ直すための
「羅針盤」となる大切なキーワードです。
それでは、そのキーワードを心にとどめ、次の番組をお聴きください。
風の対話
- 137億年の旅路(風の言葉/第1回)
- 人間というものの複雑さ(風の言葉/第2回)
- インキュベーションの思想(風の言葉/第6回)
- 進化と深化(風の思想/第4回)
- 風の思想(風の思想/第5回)
- 「知の営み」に求められる覚悟(風の言葉/第10回)
風の言葉
さらに考えを深めたい方は、次の書籍をお読みください。